「ピータン」は独特の風味を持つ食品で中華料理でよく見かけます。レストランで試したことがある方も多いかもしれませんが、家庭の食卓には珍しい存在です。その特徴的な外見と香りに初めての人は躊躇することも。
今回はこの興味深い「ピータン」について詳しくご紹介します。
ピータンについて
一見すると普通の「卵」ですがピータンには他にはない特徴があります。
その興味深い特性に焦点を当てて解説します。
ピータンの由来と呼称
ピータンは、熟成させることで作られる中国の伝統的な食品です。
高品質なものは卵白に松葉のような模様が見られ「松花蛋」とも呼ばれます。これは「松の花模様の卵」という意味です。ちなみに英語では「century egg」と呼ばれています。
その起源は明代にさかのぼり、偶然に石灰中に放置されたアヒルの卵が食用となったことから始まりました。
ピータンの風味
似ている食べ物を挙げるなら「温泉卵」が近いでしょう。
ピータンはゼラチン質の白身を持ち、黄身のクリーミーさが温泉卵に似ています。
味は、塩味が効いたゆで卵に特有の風味が加わり、保存食品特有の酸味もあります。
好みがはっきり分かれる味です。
ピータンの臭い
ピータンは強烈で一部では腐ったような臭いで知られています。特有のアンモニア臭がありこの香りに苦手意識を持つ人もいます。食べる前後にも香りが残るため、この独特の香りに慣れることが、皮蛋を楽しむ上でのチャレンジとなるでしょう。
ピータンに使用される卵
見た目は鶏卵に似ていますが、ピータンには主に「アヒル卵」が使われます。アヒルの卵は鶏卵より大きく、栄養価も高いです。ビタミンB12が特に豊富で、健康な神経機能の維持に重要です。
一部地域ではウズラの卵を使用する場合もあります。
生での食べ方と香りの対処法
ピータンは加熱せずにそのまま食べることができますが、生で食べるときに気になるのが独特の強い香りです。生のままでも食べられますが、調理することでこの特有の香りを軽減し、味わいやすくなります。
ピータンの価格帯と購入先
普段の食卓にはあまり出てこないピータンですが価格も気になるポイントです。
オンラインショップ(例えばAmazonや楽天市場)などでは、6個入りで平均600円程度で販売されており、一個あたり約100円という手頃な価格です。
ピータンを食べて食中毒になる可能性は?
ピータンを見たときに「腐っている」と感じ食中毒や消化不良を心配する人もいますが、食中毒や消化不良の主な原因は腐敗や有害な細菌によるものです。ただ見た目が「腐敗している」ように見えるだけでは問題はありません。
ピータンも他の食品と同様に適切な取り扱いと管理が必要で、正しい調理法と保存方法を守ることで、リスクを抑えることができます。
ピータンの鮮度を判断する方法
ピータンは発酵食品であり、新鮮さの判断が難しい場合があります。
新鮮かどうかを見分けるポイントとしては
- 剥いたピータンを3%濃度の塩水に沈めて浮くかどうか
- 刺激的な硫黄臭の有無
- 卵の柔らかさや溶け具合
を確認することが有効です。
ピータンの黄身の状態と安全性
ピータンの黄身は通常柔らかくとろりとした食感が特徴ですが、黄身が過度に溶けている場合は品質に問題があるかもしれません。適度なとろみであれば普通に食べることができます。
ピータンの適切な保管方法と賞味期限
ピータンは冷暗所での保管が基本で、直射日光を避けた室温での保存が適しています。
市販の真空パックされた皮蛋は未開封の場合室温保管が可能ですが、開封後は空気に触れて鮮度が落ちるので冷蔵庫での保存を推奨します。
ピータンの消費期限と品質管理
ピータンは他の食品に比べて保存性が高いですが、永久に良い状態を保つわけではありません。賞味期限を過ぎても約1ヶ月は品質が保たれる傾向にありますが、時間が経過するにつれ品質は低下します。
賞味期限内に食べるのが望ましく、開封後はできるだけ早く食べることが重要です。
ピータンの臭いを軽減する方法
ピータンの独特な風味は魅力の一つですが、強い香りが苦手な人もいるかもしれません。そんな時は、香りを少し和らげると食べやすくなります。
ピータンの外側の泥や籾殻を取り除き、皮を剥いた後、食べやすいサイズに切り分けてから15分~1時間程度外に放置すると、強い香りが減ります。このシンプルな方法で、より楽しむことができます。
総括
今回はピータンに焦点を当てました。簡単にまとめると
- ピータンは主にアヒルの卵を使用した長期保存が可能な食品
- 賞味期限は比較的長く、密封されていれば室温で保管するのが適している
- 独特な香りを減らすには、空気に触れさせることが効果的
その独特な味わいに一度魅了されると、何度も食べたくなるかもしれません。オンラインショップで簡単に手に入れることができますので、ぜひ試してみてください。