カニは寒い季節になると日本各地で盛んに食される人気の海の幸ですが、美味しいカニを食べ過ぎることには注意が必要かもしれません。
本記事では、カニの過剰摂取がもたらすかもしれないリスクについて詳しく解説していきます。
カニの食べ過ぎによる健康上の注意点
カニのプリン体含有量は本当に多いのか?
よく言われる「カニを食べ過ぎると痛風を引き起こす」という懸念ですが、実際のところカニのプリン体含有量は100グラムあたり約100~136mgとそこまで高くはありません。一般的にプリン体が多いとされる食品は100グラムあたり300mg以上のプリン体を含むため、カニによるプリン体の過剰摂取にはかなりの量を食べる必要があります。
ちなみに、1日に摂取すべきプリン体量は400mg以下が推奨されています。
甲殻類アレルギーに注意!
カニを食べた後に唇や顔の腫れ、じんましん、吐き気、腹痛などの症状が現れた場合甲殻類アレルギーの可能性があります。
多くの人が甲殻類アレルギーであることに気づいていないため、カニやエビなどを食べた後は特に健康状態に注意を払うことが大切です。
カニの食べ過ぎによる体の不調
カニはカリウムが豊富であり、カリウムは体内の塩分を調整し除去する効果があります。このため暑い夏には有益ですが、過剰に摂取すると体温低下や代謝の低下、下痢や腹痛の原因になることがあります。カニを食べた後は、体温を上げるようなスープや味噌汁などを摂ることをお勧めします。
痛風のリスクを過小評価してはいけない
カニはプリン体が少ないとされていますが、食べ過ぎれば体内のプリン体が過剰になることもあり、普段食べ慣れていない人が旅行中などで大量のカニとアルコールを摂取すると、痛風のリスクが高まる可能性があります。カニのプリン体含有量は低いかもしれませんが、過剰摂取には注意が必要です。
食中毒の危険性も忘れずに
カニなどの海産物を生で食べる文化がある地域もありますが、これらは食中毒のリスクが高いことが知られています。適切な処理がされていない場合、健康を害する恐れがあるため注意が必要です。食中毒に関する意識が高まり、発生件数が減少傾向にあるとの報道もあります。
カニの持つ栄養価
カニの栄養成分の詳細
100グラムのカニには、以下の栄養素が含まれています。
- カロリー:57カロリー
- 炭水化物:0.1グラム
- タンパク質:13.9グラム
- 亜鉛:2.6ミリグラム
- 銅:0.35ミリグラム
- ビタミンB12:14.3マイクログラム
- ナイアシン:8.0ミリグラム
- プリン体:100~136ミリグラム
さらに、抗酸化作用を持つタウリンやアスタキサンチンも含まれていると言われています。
カニの脚1本分では炭水化物がほとんどなく、わずか6カロリーで塩水に漬けたカニ肉の缶詰は77カロリー、炭水化物が3.6グラム含まれています。
これらのデータから、カニは低カロリーで高タンパクの食品であり健康に配慮した食事に優れた選択肢と言えるでしょう。
総括
カニは低炭水化物で高タンパク質の栄養価の高い選択肢です。
一般的にはプリン体含有量が低いとされていますが、食べ過ぎるとアレルギーや体の不調や食中毒のリスクが高まることがあります。
健康を考慮しながら、適量を楽しむことが大切です。また、さまざまな食品についての情報を定期的に提供していますので、興味があれば他の記事もチェックしてみてください。