日本のキッチンでオリーブオイルが一般的になり、オリーブが広く認知されるようになりました。オリーブは、心臓の健康や糖尿病予防の効果、さらに抗酸化作用で注目を集めています。
地中海地域(特にイタリアやスペイン)で愛される食材で、日本でもオリーブオイルだけでなく、実への関心も高まっています。特に塩漬けは人気があり、オイル漬けと並んで、塩漬けの方法も重宝されています。しかし、オリジナルの味を知る人は「これは違う」と感じるかもしれません。
今回は、日本とイタリアの塩漬け方法の違い、自宅での塩漬け手順、おすすめの味わい方を詳しくご紹介します。
オリーブの塩漬けがまずい?日本とイタリアの製法の違い
日本で買えるオリーブの塩漬けを試すと、「思っていたのと風味が異なる」と感じることがあります。特に外国の塩漬けに慣れている方は、その違いを強く感じるでしょう。
では、なぜ違いが生じるのでしょうか。調査の結果、いくつかの要因が明らかになりました。
日本市場のオリーブ塩漬けの問題点は?
日本で売られているオリーブの塩漬けは水分が多めです。オリーブを原型のまま保存するには塩水が一般的ですが、日本の商品は種を取ってから保存液に漬けられることが多いです。これにより、オリーブ本来の風味や旨味が失われる可能性があります。
外国の商品と比較すると、保存液の成分や量にも違いが見られます。保存液は早めに取り除くことをお勧めします。
また、塩味が強いこともあります。オリーブの渋みを取るには塩分が必要ですが、過度に塩分が含まれていると感じることもあります。
塩分が気になる場合は、水洗いして調整すると良いでしょう。
イタリアにおけるオリーブ文化の魅力
イタリアでは地方の都市や町でオリーブが日常の食材として親しまれています。多くの家庭でオリーブの木が庭に植えられ、収穫時には塩漬けを手作りするのが伝統です。
自家製理想のオリーブ塩漬けの作り方
オリーブの渋みを取る工夫
そのまま食べると強烈な渋味があるオリーブは、前処理として渋味を取る必要があります。この渋味は天敵から実を守るための自然な防御策です。
渋みを取る方法にはいくつかあります。
- 重曹を使用すると、労力が必要ですが約10日で渋みが取れる
- 塩のみで約3ヶ月、塩水で約7ヶ月から1年かけて渋みが取れる
- 水だけを使う方法は技術が必要ですが、約2ヶ月で渋みが取れる
- 赤ワインを利用すると、約1年でデザート感覚のオリーブが楽しめる
これらの方法では、一定の期間が必要です。
塩漬けの基本手順
オリーブを美味しく塩漬けするためには、まず2〜3%の塩水に浸けることから始めます。その後、お好みに応じて塩分を調整してください。
長期保存を考える場合は、塩分濃度を少し高めにするのがおすすめです。
塩分が均等になれば完成
通常、2〜3日後には食べられるようになりますが、途中で試食してみて、好みの塩分濃度に調整すると良いでしょう。
最重要ポイントは渋み除去
オリーブ塩漬けで最も重要な工程は、渋みをしっかりと取り除くことです。
この工程には時間と手間がかかりますが、最終的な美味しさに大きく影響します。渋みの原因となるポリフェノールは健康効果もあるため、どの程度渋みを取るかは慎重に判断してください。
保存可能期間
オリーブの塩漬けは、おおよそ1〜2ヶ月が保存の目安です。
塩漬けの状態なので、それ以上の期間も安心して保存できます。さまざまなレシピで楽しむのも良いでしょう。
オリーブ塩漬けの楽しみ方
手間ひまかけて作ったオリーブの塩漬けは、存分に楽しみたいものです。利用方法は多岐にわたります。
オシャレな容器での楽しみ方
適量をデザイン性の高いガラス瓶に入れ、まずはシンプルに堪能してみるのはいかがでしょうか。自家製オリーブの味わいを楽しむことができ、今後の参考になります。
お酒のおつまみとしても最適です。
料理のアクセントとして
オリーブの塩漬けはその風味と深みで、シンプルなパスタも一皿で格別な味わいに変えます。
ツナとの組み合わせも抜群です。忙しい朝でも、特別感のあるサンドイッチを手軽に作れます。
総括
今回はオリーブの塩漬けの魅力に焦点を当てて説明しました。
伝統的なオリーブは種を残してあり、日本のものは種を取ると風味が失われがちです。
缶詰のオリーブは塩水に浸かった状態で風味が薄れることがあります。
渋みを取る工程は非常に重要で、イタリアではオリーブが日常の食材として使われています。
栄養豊富な小さな実、オリーブ。自宅で過ごす時間に塩漬けを試してみるのも良いでしょう。